LPWA 【Low Power, Wide Area】 LPWAN / Low-Power Wide-Area Network
概要
LPWA(Low Power, Wide Area)とは、IoT(Internet of Things)用途に適した、低消費電力の広域無線通信技術。そのような通信方式で構築されたネットワークを指す場合はLPWAN(Low Power Wide Area Network)とも言う。世の中に存在する様々な物体(モノ)に通信機能を持たせ、インターネットに接続したり相互に通信することにより、自動認識や自動制御、遠隔計測などを行うことを「IoT」(モノのインターネット)という。
環境中に大量のセンサー装置を配置したり、自動車などの移動機械をネットワーク化する用途では給電や通信に有線方式を用いることはできないため、電力面では環境中から微小なエネルギーを取り出すエナジーハーベスティング技術や高密度の二次電池、通信面では省電力で長距離を通信できるLPWA技術が求められている。
LPWAは従来の携帯電話網などとは異なり、十~数十kmといった遠距離や広い範囲をカバーでき、乾電池などの乏しい電源でも数か月から数年は稼働できることが求められる。一方、人間がスマートフォンなどの通信機器に求めるような高速なデータ伝送能力は必ずしも必要なく、数十~数百kbps(キロビット毎秒)程度あれば実用に供することができる。
このような特性を備えた新しい無線通信規格として「Sigfox」「LoRa」「Wi-Fi HaLow」「Wi-SUN」「LTE-M」「NB-IoT」「RPMA」などの方式が提唱されている。これらは無線局免許不要で私的なネットワークを構築・運用できるアンライセンス型と、免許を取得する必要があるライセンス型に分類される。後者は通信事業者が基地局を設置して広域の通信サービスとしてLPWANを顧客に提供している。
(2020.7.15更新)