読み方 : イーエスエスアイディー
ESSID【Extended Service Set Identifier】
概要

無線電波は届く範囲を任意に設定することができないため、複数の電波が届く範囲に端末(子機)がある場合にどれが自分の所属するネットワークか分からなくなる場合がある。このため、無線LANではアクセスポイントが識別名を発信し、端末が接続先を選択できるようにしている。
この識別名を「SSID」(Service Set Identifier)という。SSIDには、アクセスポイントの出荷時に設定された物理アドレス(MACアドレス)をそのまま識別名として流用する48ビットの「BSSID」(Basic SSID)と、管理者が任意に指定できる「ESSID」(Extended SSID)がある。
BSSIDは設定不要で利用でき小規模ネットワーク向け、ESSIDは中規模以上のネットワーク向けで、大規模なネットワークでは複数のアクセスポイントが同じESSIDを名乗り、同一のネットワークを構成することもできる。現在ではBSSIDをそのまま使うことはほとんどなくなり、規模に関わらずESSIDを設定して運用するのが一般的であるため、単にSSIDといえばESSIDを指すようになっている。
ESSIDには任意のネットワークを表す「ANY」という特殊な識別名があり、端末がANYへの接続をリクエストすると、どのアクセスポイントにも接続することができる。この機能は第三者が不正に接続するのに悪用されることがあるため、現在ではANY指定による接続を受け付けない「ANY接続拒否」機能を搭載する製品が増えている。
(2025.8.26更新)
「ESSID」の関連用語
他の用語辞典による「ESSID」の解説 (外部サイト)
- ウィキペディア「ESSID」
- NTT西日本 ICT用語集「ESS-ID」
- ネットワークエンジニアとして「ESSID」
- ITパスポート用語辞典「ESSID」
- TechEyesOnline 計測関連用語集「ESS」
- WhatIs.com (英語)「ESS」
- Techopedia (英語)「Extended Service Set」
- PC Magazine (英語)「ESS」
資格試験などの「ESSID」の出題履歴
▼ ITパスポート試験
【平29春 問85】 無線LANで使用するESSIDの説明として、適切なものはどれか。
【平28秋 問68】 無線LANのネットワークを識別するために使われるものはどれか。
【平28春 問74】 無線LANのアクセスポイントに備わるセキュリティ対策のうち、自身のESSIDの発信を停止するものはどれか。
【平24秋 問64】 無線LANの環境において、アクセスポイントと端末に設定するESSIDに関する記述として、適切なものはどれか。
【平23春 問61】 最大32文字までの英数字が設定でき、複数のアクセスポイントを設置したネットワークに対しても使用できる、無線LANのネットワークを識別するものはどれか。