読み方 : へんこうかんり

変更管理【change management】

概要

変更管理とは情報システムの構成要素に変更を加える際、その過程を事前に定めた手順に従って体系的に管理すること。変更の計画立案、影響評価、承認、適用、結果の記録といった一連のプロセスで構成され、無計画な変更によるサービス停止や品質低下を防ぐ。
変更管理のイメージ画像

管理の対象となる変更は、オペレーティングシステム(OS)やアプリケーションの新規導入や更新、サーバネットワーク機器の増設や交換、撤去、移動、ネットワーク設定や運用手順の修正などである。組織体制の変更、担当者の異動、業務運用の見直しなど、システムの稼働に影響を与える人や運用面の変更も対象に含まれる。

変更管理のプロセスでは、変更要求の受付と記録に始まり、影響範囲や依存関係の確認、リスク評価を経て承認へ進む。変更は「標準変更」「通常変更」「緊急変更」などに分類され、重要度に応じて手続きや承認者が異なる。実装計画とバックアウト手順を定めた上で変更を適用し、実施後は動作確認と監視結果を記録する。

変更履歴を管理することで、障害発生時の原因追跡や影響範囲の特定が容易になるほか、監査対応にも役立つ。影響評価の精度を高めるため、現在の構成要素を正確に把握する構成管理データベースと連携して運用されることが多い。ソフトウェアやシステムの導入については「リリース管理」「デプロイ管理」などとして別に管理することもある。

ITサービス管理の分野ではITILが変更管理のフレームワークとして参照されてきたが、近年ではクラウド環境の普及やDevOpsCI/CDパイプラインの浸透により、変更の頻度と速度が増している。これに伴い、承認プロセスの簡略化や自動化を取り入れた軽量な変更管理への移行が進んでおり、構成管理データベースCMDB)と連携した影響分析の自動化、リスクに応じた承認の簡素化も広まっている。

(2026.6.16更新)
 

他の辞典等による「変更管理」の解説 (外部サイト)

資格試験などの「変更管理」の出題履歴

▼ ITパスポート試験
平31春】 受託しているシステム開発プロジェクトの期間が半分を経過した時点で、委託元から開発中のシステムへの機能追加の依頼があった。
平23秋】 情報システムの運用における変更管理に関する記述として、適切なものはどれか。
平22秋】 ソフトウェアベンダから提供されたセキュリティパッチの内容を確認し、自社システムに適用する場合の影響を評価した。この作業はシステムの運用管理業務のうちどれに該当するか。
▼ 基本情報技術者試験
平21修7】 ITILにおけるサービスサポートのプロセスはどれか。
この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
1997年8月より「IT用語辞典 e-Words」を執筆・編集しています。累計公開記事数は1万ページ以上、累計サイト訪問者数は1億人以上です。学術論文や官公庁の資料などへも多数の記事が引用・参照されています。