CORBA 【Common Object Request Broker Architecture】
概要
CORBA(Common Object Request Broker Architecture)とは、様々なソフトウェア部品(コンポーネント)間で相互に機能の呼び出しなどを行えるようにする手順を定めた標準規格の一つ。業界団体のObject Management Group(OMG)が仕様を策定・公開している。CORBAは異なるコンピュータ上のプログラム部品(コンポーネント)同士がネットワークを通じて機能やデータを利用し合う「分散オブジェクト環境」の基盤となるソフトウェアの仕様や通信規約などを定めている。プログラミング言語やオペレーティングシステム(OS)の違いに依らず利用することができる。
コンポーネントを外部から呼び出す方法などは共通の「IDL」(Interface Definition Language:インターフェース記述言語)と呼ばれる言語によって記述され、呼び出し時にはそれぞれのプログラミング言語へのマッピング(変換)が自動的に行われる。
CORBAでは、コンポーネント間は直接通信せず、「ORB」(Object Request Broker)と呼ばれる中継ソフトウェアを介してやり取りする。ORBはデータ形式の変換などを行って環境間の仕様の違いなどを吸収し、相手方のコンポーネントの呼び出し、応答の呼び出し元への返却を行う。
異なるコンピュータで動作するORB間は通信ネットワークを通じて「GIOP」(General InterORB Protocol)あるいは「IIOP」(Internet InterORB Protocol)と呼ばれるプロトコル(通信規約)で接続され、同じコンピュータ上のコンポーネント間の通信とほとんど同じ手順で別のコンピュータのコンポーネントを呼び出すことができる。
(2023.11.18更新)