フィーチャーフォン【feature phone】

概要

フィーチャーフォン（feature phone）とは、携帯電話機の歴史的な分類の一つで、通話・SMS(ショートメッセージ)以外に高度な情報処理・通信機能を持った端末のこと。日本で独自に進化を遂げた、いわゆるガラパゴス携帯電話(ガラケー)もこれに含まれる。

どのような機種をフィーチャーフォンに分類するかは時代や国・地域により異なるが、音声通話やアドレス帳、SMSといった携帯電話機として最低限の機能の他に何らかの情報処理機能を持ち、かつ、そうした機能やサービス、ソフトウェアなどの仕様が機種やメーカー、キャリアごとに固有であるようなものを指す。

通話とSMSのみの初期の携帯電話（ベーシックフォン）を高度化した製品カテゴリーとして主に日本で2000年代初頭に広く普及した。00年代後半になると、汎用性の高いオペレーティングシステム（OS）や、利用者が後から追加できる豊富なアプリ、全面タッチパネルなどに特徴付けられる「スマートフォン」（smartphone）と呼ばれる機種が台頭し、フィーチャーフォンは急激に廃れていった。

海外では、ベーシックフォンの時代からフィーチャーフォンを経ずいきなりスマートフォンに移行した国・地域や、携帯電話インフラの整備が先進諸国より遅れたために最初からスマートフォンが普及した国も見られる。

日本では、インターネット電子メールの送受信やデジタルカメラ、簡易なテレビ視聴、近距離無線通信による電子マネー決済、赤外線通信、Javaアプリ実行など高度な機能を豊富に取り込んだ国内独自仕様のフィーチャーフォンが広く普及したが、国外には全く広まらなかったことから、これをガラパゴス諸島で独自に進化した固有種になぞらえて「ガラパゴス携帯電話」略して「ガラケー」と呼ぶことがある。

(2020.1.7更新)