定額制 【flat rate】 固定料金制 / フラット料金制
概要
定額制(flat rate)とは、サービスなどへの課金方式の一つで、一定期間の利用に対し一定額の料金を課す方式。期間中はどれだけ使っても同じ料金となる。通信サービスの場合は、通信時間や伝送データ量などによらず、一定期間(月単位のことが多い)あたりの料金が決まっているような課金体系を意味する。
1990年代までは電話の通話料金にならってデータ通信も従量制のサービスが多かったが、固定通信、移動体通信ともに、現在ではほとんどのサービスや料金体系で定額制が基本となっている。
サービス品目ごとに定額制を選択できる場合があり、通話料金を定額とする契約(通話定額制)、パケット通信を定額とする契約(パケット定額制)などがある。これらは実際には通信相手の制限や月間の使用量の上限などが課された条件付きの定額制であることが多い。定額であることを「無料」と称する事業者もいる。
近年では通信以外にも様々な業界で、一定の月額料金で音楽聴き放題の音楽配信サービス、動画見放題の動画配信サービスなど、定額制の課金モデルを採用する事業者やサービスが増えており「サブスクリプション制」(サブスク)とも呼ばれる。
2段階定額制 (二段階定額制)
携帯電話・移動体データ通信のパケット通信などで採用されている課金方式の一つで、二段階の定額料金とその間の従量制料金の三段階で料金が決定される方式。
利用者にはまず低い方の定額料金が適用され、上限まで通信し放題となる。上限を超えると従量制料金に切り替わり、利用実績に応じて課金される。従量制料金の上限に達すると再び定額制となり、いくら通信してもそれ以上は課金されない。
一律の定額制では利用の多い月も少ない月も同じ料金が課金されるため、申し込みの心理的ハードルが高かったり、利用の少ない月に「損をした」と感じてしまう傾向があったが、2段階定額制では利用の少ない月は安い料金となり、多く使いたいときも上限は決まっているため、料金に対する納得感が高まることが期待できる。
(2020.5.5更新)