ハンドヘルド 【handheld】 ハンドヘルドコンピュータ / handheld computer / ハンドヘルドデバイス / handheld device
概要
ハンドヘルド(handheld)とは、コンピュータ製品の形状による分類の一つで、筐体を手で持って使用する、持ち運び可能な製品のこと。原義は手(hand)で抑える(held)という意味で、持ち運んで手で持って利用できるという意味でこのように呼ばれる。1980年代からノートパソコンの中で最も小型軽量な製品や、電卓を高機能化して汎用コンピュータに仕立てた製品(ポケットコンピュータ)などを表す製品カテゴリーとして用いられた。初期の製品は液晶表示部の下に小さなボタンのキーボードがあり、端を両手で持って左右の親指でキーを打鍵するタイプの製品が一般的だった。
1990年代後半頃からは、手のひらサイズの筐体の前面がほぼすべて液晶画面になっており、指先や専用のスタイラスペンで画面上の位置を指し示して操作する製品(PalmやNewtonなど)が広まった。このタイプの製品は片手で持ってもう片方の手で操作する。この時代の製品群は日本では「PDA」(Personal Digital Assistance)と呼ばれることが多かった。
2000年代中頃以降はスマートフォンやタブレット端末などの総称として用いられることがあるが、より広義の「モバイル端末」(mobile device)といった呼称が一般的で、あまり使われることはない。ただし、GPS端末やハンディターミナル、バーコードリーダーなど、特定用途の情報端末については現在でも片手持ちサイズ・形状であることを表す場合にハンドヘルド型という表現がよく用いられる。
(2022.5.10更新)