Xi 【クロッシィ】 docomo LTE Xi

概要

Xi(クロッシィ)とは、NTTドコモ携帯電話・移動体データ通信サービスの一つで、LTE(Long Term Evolution)方式を用いて音声通話や高速なデータ通信ができるもの。いわゆる4G(第4世代携帯電話)サービスに分類される。2010年12月開始。

同社では3G(第3世代)携帯通信サービスとしてFOMA(フォーマ)を提供していたが、Xiはこれに代わる基幹サービスとして開始され、FOMAを利用する既存顧客へはサービス移行促している。

サービス開始当初は最高で下り75Mbpsメガビット毎秒)の通信速度データ通信が可能だったが、複数の周波数帯を束ねて並列に通信するキャリアアグリゲーションCA)の導入などにより225Mbpsまで段階的に高速化されている。

音声通話を3Gまでの回線交換方式ではなくデータ通信に統合するVoLTEも2014年から順次導入され、電波の利用効率を高めつつ高音質な通話を実現している。

Xi対応端末はFOMAW-CDMA方式)にも対応しており、Xiのサービスエリア外では自動的にFOMAに切り替えて通信うことができる。これにより、エリア展開が未整備なサービス開始当初でも完全に通信できなくなることはほとんどなかった。

「4G」の呼称

LTE方式の携帯電話サービスは、auKDDI/沖縄セルラー)が「au 4G LTE」の名称で、ソフトバンクが「Softbank 4G LTE」の名称でいずれも2012年に開始しており、両陣営ともLTE4Gサービスと位置付けている。

一方、NTTドコモではLTE3G方式の改良版と位置付け、「Super 3G」「3.9G」のように表現しており、LTEの改良版であるLTE-Advanced4Gであるとする立場を取っている。これを反映し、2015年に同社が開始したLTE-Advanced方式のサービスは「PREMIUM 4G」という名称になっている。

PREMIUM 4G

NTTドコモによる、LTE-Advanced方式による携帯電話・移動体データ通信サービス。2015年3月開始。Xiサービスデータ通信を高速化する付加サービスとしてXi契約者に提供される。

LTE-AdvancedLTEの仕様を踏襲しつつ、複数の周波数帯域を束ねて一体的に通信する「キャリアアグリゲーション」(CACarrier Aggregation)や、混雑する地域に小型の基地局を追加的に配備する「アドオンセル」(add-on cell)、一回の送受信における伝送密度を高める「256QAM」、4本のアンテナで伝送経路を増やす「4x4 MIMO」のなどの技術が新たに採用されている。

Xi契約者は端末基地局(エリア)が両方PREMIUM 4G対応であれば自動的に通信方式が切り替わり、下り基地局→端末方向)最高1576Mbps(1.576Gbps)、上り端末基地局)最高131.3Mbpsの速度でデータ通信ができる。

(2019.8.21更新)

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この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
1997年8月より「IT用語辞典 e-Words」を執筆・編集しています。累計公開記事数は1万ページ以上、累計サイト訪問者数は1億人以上です。学術論文や官公庁の資料などへも多数の記事が引用・参照されています。
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