データ圧縮率 【data compression ratio】
概要
データ圧縮率(data compression ratio)とは、データを圧縮した際に、圧縮後のデータが元のデータのどのくらいの情報量に減ったかを表す割合。圧縮後の量の元の量に対する割合を100倍したパーセンテージで表すことが多いが、削減された量の元の量に対する割合とすることもある。データ圧縮はデータを一定の規則で変換する処理の一つで、実質的な内容を損なわずにより短いデータに置き換えることができる。逆変換により元の状態に復元することができる。記憶装置の容量や通信回線の伝送量を節約したり、データの記録や伝送の性能を向上することができる。
データ圧縮によりどの程度圧縮することができたかを、圧縮前後のデータ量の割合で表したものを圧縮率という。例えば、100MBのファイルが10MBに圧縮された場合、圧縮後の容量に着目して10/100で「0.1」あるいはパーセンテージで「10%」を圧縮率とする。
もう一つ別の考え方として、圧縮によって削減できた容量に着目し、(100-10)/100の「0.9」または「90%」を圧縮率とする場合がある。前者は値が小さいほどより少ない量に圧縮できていることを表し、後者はその逆である。
通常は前者の圧縮前後の容量の比によって表す方法が用いられる。いずれの場合も、慣例として、より少ない量に圧縮された(よく圧縮できた)状態を「圧縮率が高い」、多い量に圧縮された(あまり圧縮できなかった)状態を「圧縮率が低い」と言い表す。
データ圧縮比
圧縮前と圧縮後のデータ量を比で表したものを「データ圧縮比」ということがある。100MBを10MBに圧縮した場合はこれを10:1、あるいは比の値である10倍と表す。この値が高いほどより小さく圧縮できていることになる。数値で表す場合は、(圧縮前後のデータ量の比とした場合の)圧縮率の逆数となるが、圧縮率と同じ値(この例では10%)を圧縮比としている例も見られる。
(2024.3.4更新)