パケ詰まり 【パケット詰まり】

概要

パケ詰まり(パケット詰まり)とは、スマートフォンなどでモバイル通信う際に、基地局と送受信する電波の感度は良好であるはずなのに、極端に通信速度が遅くなったり通信が途絶えたりする現象のこと。通信事業者の想定以上に利用者が特定箇所に集中した場合などに生じる。

移動体通信事業者キャリア)が提供する移動体データ通信(モバイルデータ通信)では、端末基地局の間でデータを短い送受信単位に区切り、それぞれに制御情報を付加して転送する「パケット通信」がわれる。パケットpacket)とは「小包」という意味である。

通常、端末の画面上部などに表示されるアンテナのアイコンなどで確認できる電波の送受信感度(電界強度)が良好であれば、基地局との間で高速にデータ通信が可能だが、パケ詰まり現象が生じると、電波感度は問題ない表示になっているのに通信が途絶えがちになり、極めて低速になってしまう。

同じキャリアの同じ基地局に多数の利用者が接続しようとした場合に起こる現象で、通信用電波の限られた周波数帯域をめぐって端末間で奪い合いが生じ、どの端末も満足に通信できなくなってしまう。繁華街やラッシュ時のターミナル駅、イベント会場など、滞在者の急激な増減が生じる場所で発生しやすい。

(2023.8.22更新)
この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
1997年8月より「IT用語辞典 e-Words」を執筆・編集しています。累計公開記事数は1万ページ以上、累計サイト訪問者数は1億人以上です。学術論文や官公庁の資料などへも多数の記事が引用・参照されています。
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