読み方 : ビーエルイー
BLE 【Bluetooth Low Energy】 Bluetooth LE
概要
BLE(Bluetooth Low Energy)とは、近距離無線通信技術Bluetoothの拡張仕様の一つで、極低電力で通信が可能なもの。2009年にBluetooth 4.0規格の一部として策定された。解説 Bluetoothはモバイル機器と周辺機器の接続などに用いられる近距離無線通信方式で、微弱な電波で数メートル程度までの範囲にある機器と交信することができる。データ伝送速度は控えめだが、低コストで様々な装置に内蔵でき、低消費電力で長期間通信し続けられることを重視している。
BLEはBluetoothの消費電力をさらに抑えた仕様で、免許なく使える2.4GHz帯(ISMバンド)の電波を用いる。Bluetooth 5.0場合、仕様上は2Mbpsで100m程度、125kbpsなら400m程度まで通信可能だが、到達距離と通信速度を抑えれば消費電力を抑えられるため、実用上は数十kbs、数mでの運用が多いとされる。
対応チップはフル機能のBluetoothの1/3程度の電力で動作することができ、ボタン電池一つで数年稼働することも可能とされる。通常のBLEはパソコンやスマートフォンなどと周囲にある入出力装置(イヤフォンやキーボード、マウスなど)の接続が主用途だが、BLEは各種のセンサーや体に身につける小型の電子機器、周囲に特定の信号を発信するビーコンなどでの利用が想定されている。
Bluetooth Smart/Smart Ready
当初、BLEに対応していることを示すブランド名として「Bluetooth Smart」(BLEのみ対応)「Bluetooth Smart Ready」(通常のBluetoothとBLEに対応)が用意されていた。筐体などに掲示するロゴが決められており、「Smart」はセンサー装置などで、「Smart Ready」はコンピュータなどでの利用が想定されていたが、2016年に廃止された。
(2023.3.14更新)
「BLE」の関連用語
「BLE」の関連リンク (外部サイト)
他の用語辞典による「BLE」の解説 (外部サイト)
- ウィキペディア「Bluetooth Low Energy」
- 日経 xTECH Networkキーワード「Bluetooth Low Energy」
- ケータイ用語の基礎知識「Bluetooth Low Energy」
- @IT Tech Basics/Keyword「Bluetooth Low Energy (Bluetooth LE)」
- マイナビニュース いまさら聞けないスマートフォン用語「Bluetooth LE」
- ITパスポート用語辞典「BLE」
- TechEyesOnline 計測関連用語集「BLE」
- TechTerms.com (英語)「BLE」
- WhatIs.com (英語)「Bluetooth Low Energy」
- Gartner Information Technology Glossary (英語)「BLE」
資格試験などの「BLE」の出題履歴
▼ ITパスポート試験
【令7 問56】 Bluetoothに追加された仕様の一つであり,省電力性に優れているので,IoT システムを長期間運用でき,送受信デバイス間の距離を知ることにも使われているものはどれか。
【令4 問92】 IoTエリアネットワークの通信などに利用されるBLEは、Bluetooth4.0で追加された仕様である。BLEに関する記述のうち、適切なものはどれか。
【令3 問80】 IoTデバイス、IoTゲートウェイ及びIoTサーバで構成された、温度・湿度管理システムがある。IoTデバイスとその近傍に設置されたIoTゲートウェイとの間を接続するのに使用する、低消費電力の無線通信の仕様として、適切なものはどれか。
【令2秋 問98】 IoTエリアネットワークの構築に当たり、①~③の通信規格の使用を検討している。これらの通信規格を有線と無線に分類したとき、無線ネットワークに分類されるものだけを全て挙げたものはどれか。