800MHz帯
概要
800MHz帯とは、電波の周波数帯のうち、周波数が800MHz(メガヘルツ)前後のもの。狭義には800~850MHz近辺を指すが、用途や特性が似ている前後の隣接周波数帯(700MHz~950MHz)の総称のように用いられる場合もある。周波数800MHzで波長は約38cmとなり、20cm弱あるいは10cm弱のアンテナで送受信できる。より高い周波数帯に比べ、物を回り込む性質が高く、障害物が多い場所でも電波が届きやすい。これらの特徴から携帯電話など移動体の無線通信に適しており、「プラチナバンド」「ゴールデンバンド」などと呼ばれることもある。
日本では携帯電話実用化の当初から800MHz帯によるサービスが提供されてきた。700MHz台の一部はテレビ放送用にも使われている。ワイヤレスマイクやMCA無線、航空用無線などにも使われてきたが、2000年代以降は携帯電話の急激な普及による周波数帯域の逼迫が深刻化し、これらの用途向けの割り当てを段階的に縮小して携帯電話・移動体データ通信向けに振り向ける再編が進んでいる。
(2018.12.15更新)