ハンドオーバー 【hand-over】 ハンドオフ / hand-off

概要

ハンドオーバー(hand-over)とは、移動しながら携帯電話などの無線端末で通信する際に、交信する基地局を切り替える動作のこと。自動的に瞬時にわれ、利用者が意識することはほとんどないが、通信方式や電波状態などによっては接続が切れる原因となることもある。

携帯電話基地局電波端末と交信できる範囲(セル)はせいぜい半径数キロメートル程度(方式や基地局の種類によってはさらに狭い)であるため、乗り物で移動しながら通話やデータ通信うとセルの端へ移動するに連れ受信電波の強度が次第に弱くなり、最後は通信範囲から外れ届かなくなる。

そのような場合に、進行方向にある隣の基地局に交信先を切り替え、通信が途切れないようにする処理をハンドオーバーという。1秒以下の短時間で自動的にわれるが、状況によっては通話中に音声が一瞬途切れたり、データ通信の接続がリセットされたりといった影響が出ることもある。

第3世代携帯電話3GW-CDMA/CDMA2000)以降では、セルの境界付近では複数の基地局と同時に交信するレイク受信などの技術を利用し、徐々に電波強度の強い基地局に乗り換えていく「ソフトハンドオーバー」方式が広まっており、瞬断などが起きないようになっている。

(2018.3.21更新)

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この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
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