ハンドオーバー【hand-over】ハンドオフ

別名  :hand-off/HO

概要

ハンドオーバーとは移動しながら携帯電話などの無線端末で通信する際に、交信する基地局を切り替える動作のこと。自動的に瞬時に行われ、利用者が意識することはほとんどないが、通信方式や電波状態などによっては接続が切れる原因となることもある。
ハンドオーバーのイメージ画像

携帯電話の基地局が電波を届けられる範囲は「セル」(cell)と呼ばれ、その広さは通常半径数キロメートル程度である。端末が移動すると接続中の基地局からの受信電波は弱まり、そのままでは通信を維持できなくなる。このため、通信網側では周辺の基地局の電波強度や通信品質を監視し、より適した基地局へ接続先を切り替える。通話中やデータ通信中でも処理は継続的に行われ、通信の途切れを防いでいる。

古い通信方式では、現在の接続を切断した後に新しい基地局へ接続する「ハードハンドオーバー」方式が用いられていた。構成が比較的単純である一方、短時間の通信中断が生じることがある。一方、第3世代携帯電話(3G)以降では、セル境界付近で複数の基地局と同時に通信しながら接続先を移行する「ソフトハンドオーバー」が用いられる。

ソフトハンドオーバーでは端末は受信した複数の電波を組み合わせて利用し、通信状態の良い基地局へ段階的に切り替えるため、通話の途切れや接続断を抑えやすい。LTE(4G)や5Gでは基地局間の連携や制御技術が高度化し、高速移動時でも安定した通信を維持できるようになっている。同じ通信方式の基地局間だけでなく、異なる通信方式のネットワーク間で接続を引き継ぐ場合もある。

ハンドオーバーは携帯電話網だけでなく、複数のアクセスポイント(AP)を配置した無線LANWi-Fi)環境でも可能な場合がある。オフィスや商業施設など、複数のAPが一体的に運用されている大規模なWi-Fiネットワークでは、利用者が移動すると端末は電波状況に応じて自動的に接続先APを切り替えることができる。

(2026.6.2更新)
 

他の辞典等による「ハンドオーバー」の解説 (外部サイト)

この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
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