デュアルバンド 【dual band】
携帯電話・移動体データ通信や無線LAN(Wi-Fi)などでは、国による規制の違いや携帯電話会社の違いなどで、同種の通信方式や通信サービスが複数の周波数帯で提供される場合がある。一つの機器で複数の異なる周波数帯に対応することで、複数の国で同じ通信方式・通信サービスを利用したり、同じ端末で別の通信会社のサービスに移行することができる。
通信会社の側では、複数の周波数帯の免許を取得して自社サービスに組み合わせて用いることで、それぞれの周波数帯の特性を活かしたサービス展開が可能となる。携帯電話基地局や無線LANアクセスポイント・無線LANルータなどは複数の端末と同時に通信する必要があるため、複数の周波数帯の通信を同時に受け付けることで通信相手を異なる周波数帯に分散することができ、一つの周波数帯を共用する端末の数を減らして混雑の緩和、実効通信速度の向上を図ることができる。
3つの周波数帯に対応していることは「トライバンド」(tri-band)、4つに対応していることは「クアッドバンド」(quad-band/クワッドバンド)という。第4世代携帯電話(4G)のLTE(Long Term Evolution)では、端末・基地局共にトライバンド化、クワッドバンド化が進んでおり、繋がりやすさの向上や通信速度の高速化に寄与している。
(2024.6.20更新)