読み方 : ピービーエーピー
PBAP【Phone Book Access Profile】
概要

Bluetooth規格では、機器の種類や用途ごとに通信手順やデータ形式を標準化した「プロファイル」を定義している。同じプロファイルに対応した機器同士であれば、メーカーや機種を問わず接続直後から対応機能を利用できる。PBAPもそのうちの一つで、電話帳データの参照・取得のための仕様を定めている。
PBAPに対応した機器同士をBluetoothで接続すると、電話帳に登録された氏名や電話番号、メールアドレスといったデータが自動的に相手方へ転送される。データのやり取りには「OBEX」(Object Exchange)などの汎用転送方式が用いられ、データはvCard形式で表現される。機器や設定によっては顔写真などの情報も含めて転送される。
PBAPが普及しているのは主に車載機器の分野である。カーナビゲーションシステムやディスプレイオーディオなどがこの規格を採用しており、運転者のスマートフォンと事前にペアリングしておくことで、連絡先データが自動的に車載機器側に読み込まれる。
ハンドル上のボタンや車載ディスプレイを操作するだけで任意の相手に電話をかけたり着信に応答することができ、スマートフォンに直接触れることなくハンズフリーで通話できる。近年ではスマートウォッチなどのウェアラブル端末が着信時に相手の名前を表示する仕組みにも応用されている。
利用にあたっては端末側でのアクセス許可が必要であり、機種やオペレーティングシステム(OS)によってはアクセスできる範囲を制限できる。電話帳データの同期はBluetoothの通信範囲内にある間のみ行われ、接続が切断されると車載機器側からデータが消去される仕様が一般的である。
(2026.6.18更新)