IMEI 【International Mobile Equipment Identity】

概要

IMEI(International Mobile Equipment Identity)とは、携帯電話などに個体ごとに割り当てられる一意の識別番号。端末メーカーなどが機器を製造する際に組み込むもので、国際的に一元管理されている。

第2世代携帯電話(2G)のGSMや第3世代(3G)のW-CDMA、第4世代(4G)のLTE/LTE-Advancedなどの方式を用いる携帯電話や移動体データ通信機器、一部の衛星携帯電話で用いられる。

IMEIによりメーカーや機種・モデルが分かるため、携帯電話事業者(キャリア)がサービスを提供する端末を選別・制限するのに用いることがある。また、SIMカードとは異なり端末自体の識別・同定が可能なため、国・地域によっては紛失したり盗難された端末を所有者からの通報に基づいて通信できないようにする制度やシステムで用いられている。通信事業者ブラックリストに登録したIMEIを持つ端末SIMカードを入れ替えても回線網に接続することができなくなる。

IMEIを用いる通信システムでは、利用者の識別にはIMSIInternational Mobile Subscriber Identity)という識別番号が用いられることが多い。これはSIMカードUSIMカード/UIMカード)ごとに固有の番号として記録されており、同じIMEIの端末でも所有者が代わり別のカードが挿入されると別の番号に切り替わる。

IMEIの形式

14桁の識別番号の末尾に1桁のチェックディジットを付加した構成になっており、上位8桁がメーカーおよび機種に固有のTAC(Type Allocation Number)と呼ばれる番号、続く6桁が一台ごとに固有の番号となっている。

チェックディジットは14桁の識別番号から一定の計算手順で機械的に算出される番号で、識別番号が形式的に有効なものかどうかを判定することができる。携帯電話を事業者のネットワークに繋ぐ際には、チェックディジットを除く上位14桁を送信し、端末の識別をなっている。

IMEISV(IMEI Software Version)と呼ばれる形式ではチェックディジットの代わりに2桁のSoftware Version Numberと呼ばれるが付加される。

(2019.8.22更新)

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この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
1997年8月より「IT用語辞典 e-Words」を執筆・編集しています。累計公開記事数は1万ページ以上、累計サイト訪問者数は1億人以上です。学術論文や官公庁の資料などへも多数の記事が引用・参照されています。
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