通信インフラ 【telecommunications infrastructure】
概要
通信インフラ(telecommunications infrastructure)とは、社会基盤として敷設、運用される通信回線や通信機器、施設などの総体のこと。通信サービスなどで広く一般に供される通信回線を「公衆回線」という。電気通信や光通信、無線通信により遠隔地間でデータや音声のやり取りを行うために設置、運用される設備や機器、施設などを表し、典型的には地中や電柱などに張り巡らされた電話回線(メタル回線)網や光ファイバー回線網、携帯電話基地局、通信会社の拠点施設、集線装置や交換機などが含まれる。
現代社会では音声通話やインターネット接続、組織内の拠点間通信などのために不可欠の社会インフラで、国内では人が居住する場所には何らかの形で必ず通信回線が提供されるようになっている。各国の通信インフラは海底ケーブルなどを通じて相互接続されており、国を超えてネットサービスを提供する基盤となっている
現代の日本では、広く一般の利用に供する汎用の通信インフラのほとんどは通信会社(電気通信事業者)が保有、運用しているが、他国では政府や国有企業などが設置、運用する場合もある。日本でも国や自治体の保有する光ファイバー網などを事業者が借り受けてサービスを提供する例が見られる。
広義には、鉄道事業者が施設・設備間に通信のために敷設した通信網や、道路や河川の監視や設備の遠隔制御などのためにそれぞれの管理主体が敷設したものなど、特定の用途のために事業者や公的機関などが整備した広域通信網も含まれる。
(2024.1.22更新)