FVNO 【Fixed Virtual Network Operator】 仮想固定通信事業者

概要

FVNO(Fixed Virtual Network Operator)とは、光ファイバー回線網などの固定通信インフラを他社から借り受けて自社ブランドでサービスを提供する通信事業者。固定通信版のMVNO

元来、通信会社は自前で通信回線や拠点設備などを整備・運用して顧客に通信サービスを提供しているが、FVNO事業者はこうした設備を大手事業者(キャリア)から借り受けて、自ら設定した品目や料金体系の通信サービスを顧客に提供する。

自社の持つブランドや製品、サービスなどと組み合わせて独自の付加価値を持つ通信サービスとして提供したり、携帯電話事業者やインターネット接続事業者ISP)などが自社の顧客に固定通信サービスを割引料金でセット販売するといった事例が多い。

日本では2015年にNTT東日本NTT西日本が「フレッツ」などのブランドで提供している光ファイバー回線の卸売が開始され、契約を結んだFVNO事業者が自社ブランドの光ファイバー接続サービスなどを提供できるようになった。NTTドコモの「ドコモ光」のように、自らも設備保有事業者(MNO)として移動体通信サービスを提供しながら、固定通信についてはFVNOとなる事例も見られる。

なお、移動体通信携帯電話サービスで同様に他者の設備を借り受けて通信サービスを提供する事業者を「MVNO」(Mobile Virtual Network Operator)という。FVNOとMVNOを合わせて「VNO」(Virtual Network Operator)と総称する場合もある。

(2024.8.20更新)

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この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
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