Asterisk 【アスタリスク】
概要
Asterisk(アスタリスク)とは、米ディジウム(Digium)社が開発・公開しているオープンソースのIP-PBXソフトウェア。サーバコンピュータに組み込んで運用することで、IP電話における交換機(PBX)の役割を果たす。企業の内線電話などで用いられる。TCP/IPネットワーク上で音声通話を行うIP電話で、パソコンやIP電話機などの端末間の接続の仲介など、電話網としての通信制御を行う。従来は専用の通信機器によって行っていた処理をすべてソフトウェアとして実装しており、ネットワーク上に設置した汎用のサーバ機で動作させる。
SIP(Session Initiation Protocol)やH.323、MGCP(Media Gateway Control Procotol)、XMPP(Extensible Messaging and Presence Protocol)など様々なプロトコル(通信規約)に対応し、異なるプロトコルの相互変換を行うゲートウェイ機能も提供する。通信事業者の公衆交換電話網(アナログ電話/PSTN)やISDN網との相互接続も可能となっている。
多人数を同時に結ぶ電話会議や、不在時にメッセージを残すボイスメール(留守番電話)、通話を一時中断する保留機能、音声自動応答(IVR:Interactive Voice Response)、自動着信呼分配(ACD:Automatic Call Distribution)、SNMP(Simple Network Management Protocol)による遠隔監視や制御などの機能にも対応する。
1999年に開発が開始され、2004年に最初の正式版が公開された。GPL(GNU General Public License)に基づいてオープンソースソフトウェアとして配布されている。主にLinuxを対象に開発されているが、他のUNIX系OSやmacOS(Mac OS X)、Windowsなどで動作させることもできる。
(2019.1.29更新)