SLM【Service Level Management】サービスレベル管理/サービスレベルマネジメント
概要

SLMでは、まずサービス品質の目標値である「SLO」(Service Level Objective)を設定する。稼働率や応答時間、障害発生件数、復旧時間、問い合わせ対応時間などが代表的な指標となる。これらをシステムや機材、作業プロセスについて継続的に記録し、定めた水準を満たしているかを監視する。収集したデータは定期的に分析され、品質低下の兆候や運用上の課題を早期に発見するために用いられる。
対象となる管理項目はサービスの種類によって異なるが、可用性、性能、容量、データ管理、セキュリティ、バックアップ、運用体制、サポート体制などがある。クラウドサービスやマネージドサービスの普及により、システムの稼働状況だけでなく、利用者の体感品質や業務への影響度を評価対象に含める場合も増えている。監視の結果、目標水準を下回る問題が見つかった場合は、原因を究明し、機材の増強や作業プロセスの見直しといった改善策を実施する。
保証するサービス品質の水準は、提供者と利用者の間で事前に文書などの形で合意・契約することがあり、これを「SLA」(Service Level Agreement)という。SLMにおける検証はこのSLAで合意した水準を基準に行われ、達成状況を確認する運用プロセスとして機能する。評価の結果、当初の想定と実際の利用状況に乖離が生じていることが判明した場合は、SLA自体の見直しや再検討を行う契約改定の手続きが含まれることもある。
SLMは標準的なITサービス管理の体系を定めた「ITIL」などでもサービスレベル管理の一環として扱われている。現代では企業の基幹業務や社会インフラがITサービスに強く依存するようになり、サービスの停止や性能低下は利用者に大きな損失を与えるため、場当たり的な障害対応ではなく体系的な品質管理を行うため、SLMの導入が広がっている。近年ではシステムの複雑化や、複数の事業者が提供するサービスを組み合わせて利用するケースの増加に伴い、それぞれの責任範囲を明確にし、客観的な指標に基づいて品質を維持する管理手法としての重要性が高まっている。
関連用語
他の辞典等による「SLM」の解説 (外部サイト)
- 大塚商会 IT用語辞典「サービス・レベル・マネジメント」
- 日経 xTECH IT基本用語辞典「サービスレベル・マネジメント」
- ITmedia エンタープライズ 情報システム用語事典「SLM」
- LMIS ITIL・サービスマネジメント用語集「サービスレベル管理」
- ITパスポート用語辞典「SLM」
- TechTerms.com (英語)「SLM」
- WhatIs.com (英語)「SLM」
- Techopedia (英語)「Service-Level Management」
- Gartner Information Technology Glossary (英語)「SLM」
- PC Magazine (英語)「SLM」