DSU 【Digital Service Unit】 デジタル回線終端装置
概要
DSU(Digital Service Unit)とは、ISDN(INSネット)などのデジタル加入者回線で加入者側に置かれる回線終端装置。通信事業者が運用するISDN公衆回線網の加入者側の末端に接続される機器で、宅内の通信機器を回線網に接続できるようにする。公衆網と宅内の回線で信号形式の変換などを行う装置で、ISDN専用デジタル電話機やG4 FAX、ターミナルアダプタ(TA)など、ISDNによるデジタル通信が可能な機器を接続することができる。ISDN回線1本につき1台必要で、DSU1台あたり最大で8台まで通信機器を接続できる(同時に通信できるのは2台まで)。
単体のDSUはアナログ電話機と同じように局側から供給される電力によって動作するため、宅側の停電時にも動作する。この電力をDSUから電話機などに供給することもできる。TA内蔵型など他の機器と一体になっているDSU機能は一般に外部電源が必要で、局給電では動作しない。
ISDNはアナログ回線より高速なインターネット回線としての需要がほとんどで、TAにコンピュータを接続してデータ通信に使用し、それ以外は旧来のアナログ電話機やG3 FAXを用いることが一般的となった。G4 FAXのようなISDN対応・専用のデジタル通信機器はほとんど普及しなかったため、DSUもTA内蔵型が大半となり、TAの機能の一つような扱いになっていった。
(2020.11.21更新)