ヘッダ 【header】 ヘッダー / ヘッダ部
通信プロトコル(通信規約)の仕様ではデータの送受信単位(フレームやデータグラム、パケットなど)のデータ形式を定義しているが、多くの場合、その先頭部分に決まった記述形式や長さで制御情報を記載するよう定めており、この部分をヘッダという。送りたいデータの本体はヘッダに続く領域に格納され、これをペイロード(payload)あるいはボディ(body)などという。
例えば、電子メールのヘッダ領域には、差出人のメールアドレスや宛先アドレス、発信日時、件名、本文の文字コードなどが記載され、送受信や転送、表示を行うソフトウェアはこの部分を見て様々な処理や判断を行う。
ファイル形式の規格などでも、先頭部分をデータ自体についての属性や設定などのデータを格納するヘッダ領域と定めており、後続の領域にデータ本体を格納する。例えば、画像ファイルであれば、先頭に縦横のピクセル数や解像度、色情報、撮影日時、圧縮方式のパラメータなど、個々の画素や部分ではなくデータ全体に関わる情報が格納される。
ヘッダはプロトコルやファイル形式ごとに定められており、階層型のプロトコルを用いて通信を行うと、実際に送受信されるデータの塊は例えば、Ethernetヘッダ+(Ethernetペイロード:IPヘッダ+(IPペイロード:TCPヘッダ+(TCPペイロード:HTTPヘッダ+(HTTPボディ:HTMLヘッダ+HTMLボディ)))) といった多重の入れ子構造となり、それぞれの階層についてヘッダが記述される。
文書や印刷物のヘッダー領域
ワープロ文書などで、各ページの本文より上のページ上端に設けられた短冊状の領域をヘッダーという。本文とは別に各ページに共通する項目を文書全体に渡って指定することができる。
具体的な内容は利用者が指定・選択することができ、文書名や章題、日付、ロゴ画像などを固定的に表示するのに使われることが多い。ソフトウェアによって、文書の属性の一部として指定する場合(文書作成ソフトなど)と、印刷時に印刷設定として指定する場合(Webブラウザの印刷機能など)がある。
同様に、本文より下のページ下端に設けられた短冊状の領域を「フッター」(footer/「フッタ」とも表記される)と呼び、ページ数や著作権表示、脚注などが記載されることが多い。