Wireshark 【Ethereal】

概要

Wireshark(Ethereal)とは、ネットワークを流れるデータを捕縛して内容を解析・表示するプロトコルアナライザ(ネットワークアナライザ)の一つ。一般的なパソコンなどで動作するソフトウェアで、GPLに基いてオープンソースとして公開されている。

Wiresharkが動作するコンピュータの所属するネットワークLANセグメント)を流れるパケットを収集・記録し、内部のプロトコルを解析、送信元や宛先、各プロトコル固有の制御情報などを表示することができる。

個々のパケットの通信内容を直接確認できるほか、プロトコルの種類やアドレスポート番号などの条件を指定して特定の通信だけを表示したり、時系列に集計して統計情報にまとめたりすることができる。標準ではIPTCPHTTPなど数百のプロトコルに対応している。

ネットワーク管理者が通信状態を監視・確認し、障害やトラブルの原因究明などのために利用したり、通信機能を持つ機器やソフトウェアシステムなどを開発する際に、機器間のやり取りを確認して動作検証不具合の原因を探るのに用いられる。

機能としては自機以外の機器間の通信を覗き見する形となるため、公衆Wi-Fiアクセスポイントなどと組み合わせて第三者の通信の盗聴に悪用する攻撃者もいる。

元は “Ethereal” (イーサリアル)という名称だったが、オリジナルの開発者が開発元企業を離れるなどして商標権の問題が浮上し、2006年に現在の名称に変更された。Linuxなどの主要なUNIX系OSWindowsmacOSMac OS X)など様々なオペレーティングシステムOS)に対応しており、この分野では最も人気の高いソフトウェアの一つとなっている。

(2020.3.16更新)

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この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
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