PLM 【Product Life-cycle Management】 製品ライフサイクル管理 / プロダクトライフサイクルマネジメント

概要

PLM(Product Life-cycle Management)とは、ある製品の誕生から消滅までのライフサイクルを一元的に把握し、全体最適を目指して各段階や工程を統合的・横断的に管理する手法。また、そのための情報システム(PLMシステム)。

製品のライフサイクルには、ある個体のライフサイクル設計・生産から廃棄・再資源化まで)と、製品モデルのライフサイクル(企画・開発から廃版・サポート終了まで)の二つがあり、PLMシステムが扱うのは主に前者、マーケティング戦略や経営戦略として扱うのは主に後者となる。

PLMシステムによる工業製品のライフサイクル管理では、設計や調達、生産、販売などの情報が一元的に同じシステムに蓄積され、各部門で共有される。

特に、CAD図面や部品表(BOM)の一元化により開発設計と部品発注や試作など先の工程を部分的に並行化(コンカレントエンジニアリング)することが可能となり、市場投入までのリードタイム短縮や、部門間の情報流通や手戻りにかかるコストを大きく削減できる。

また、あらかじめ製造や修理、解体や再資源化が行いやすい材質や構造を設計に取り込むなど、各工程単体ごとの管理では難しいライフサイクルの全体に渡って利益を最大化するための調整などが行いやすくなる。

(2018.10.11更新)

他の辞典による解説 (外部サイト)

この記事を参照している文書など (外部サイト)

この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
1997年8月より「IT用語辞典 e-Words」を執筆・編集しています。累計公開記事数は1万ページ以上、累計サイト訪問者数は1億人以上です。学術論文や官公庁の資料などへも多数の記事が引用・参照されています。