アイドル【idle】アイドリング/idling
概要
アイドルとは、稼働中でありながら何の処理も行っていない待機状態のこと。英語の “idle” に由来し、日本語で偶像や人気者を意味する “idol” とは綴りが異なる別の単語で、外来語としては同音異義語となる。

IT分野では、機器やシステムが使用可能な状態を維持したまま、実行すべき処理がなく待機している状態を「アイドル状態」という。アイドル状態にある時間は「アイドル時間」(idle time)と呼ばれる。
CPUが実行すべき命令を持たず待機している状態や、オペレーティングシステム(OS)が処理要求を受けていない状態、通信回線やネットワーク機器がデータの送受信を行っていない状態などが該当する。
アイドル状態は機器が停止していることを意味しない。電源が投入され、いつでも処理を再開できる状態を保ったまま待機しており、スリープやスタンバイのように消費電力を抑えるため一部機能を停止した状態とは区別される。近年のCPUやOSでは、アイドル状態に入ると動作周波数や電圧を自動的に下げて消費電力を削減する仕組みが採用されている。
システムの性能評価や運用管理では、CPUのアイドル率が重要な指標となる。アイドル率が高ければ処理能力に余裕があることを示し、低ければ処理負荷が高い状態と判断できる。ただし、用途によっては待機時間が長いことが正常な運用を意味する場合もある。
IT分野以外で「アイドル」と言えば若い芸能人のアイドル(idol)を意味することがほとんどだが、例えば自動車ではエンジンを動かしたまま車両を停止させている状態を「アイドリング」(idling)と呼ぶように、派生語の形で用いられることはある。システムや機械が「動いてはいるが仕事はしていない」状態を表す点で、IT分野の用法と概念は共通している。
(2026.6.25更新)