アップセル/クロスセル 【upselling/cross-selling】

概要

アップセル/クロスセル(upselling/cross-selling)とは、小売店などの販売促進手法の一つで、顧客が購入を検討する商品に関連する別の商品を売り込むこと。「アップセル」は上位モデルなどを、「クロスセル」は関連商品などを勧めることを指す。

アップセル (upselling)

ある商品の購入を検討している、あるいは購入済みの顧客に対して、同じ製品カテゴリーの上位モデルや最新モデルを勧めることをアップセルという。

一般に価格の高い上位モデルほどメーカーや流通の利幅も大きいことが多いため、上位モデルの利点や優位性を説いて切り替えを促すことは販売店の利益に適う。

また、ある製品を過去に購入した既存顧客は製品の所有歴の無い新規顧客よりも製品への理解が深いため、上位モデルや新型の売り込み先として最も見込みが高いグループであると考えられる。

クロスセル (cross-selling)

ある商品の購入を検討している、あるいは購入済みの顧客に対して、関連のある別の商品を勧めることを「クロスセル」という。

家電量販店でデジタルカメラのコーナーの脇にプリンタメモリーカードを陳列したり、飲食店でメイン料理にサイドメニューや飲料をセットにして販売するといった手法が該当する。

また、スーパーマーケットやコンビニエンスストアでレジ前に小さなお菓子や乾電池などを置いて「ついで買い」を誘う手法など、購入する製品との関連性が必ずしも存在しない事例もある。

オンラインショップなどで、顧客の嗜好や属性、過去の購入履歴、過去の同種の製品の販売実績などから自動的にお勧めする商品を決定して提示するようなシステムは「リコメンデーション」(recommendationレコメンデーション)とも呼ばれる。

(2020.10.6更新)

他の辞典による解説 (外部サイト)

この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
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