名寄せ
主に金融機関で行われる手続きおよびデータ処理で、同じ個人や法人が複数の口座などを開設している場合に、これらをシステム上で紐付けて同一主体による口座であることが分かるようにする。顧客の利便性や情報管理の効率が高まるほか、一人あたりの限度額などを規定した制度などへの対応上も必要となる。
転じて、金融機関以外でも、同一主体による情報が複数の場所に分かれて記録されている場合に、共通の識別番号などを導入して同じ主体の情報をすぐに集約できるようにする作業を名寄せと呼ぶことがある。例えば、企業が顧客の情報を記録した複数のデータベースに共通の顧客IDを導入する作業などを指す。
近年では、インターネット上で公開されている特定の個人や法人に関する断片的な情報を第三者が収集し、一つに統合する「名寄せ」行為が行われることもある。ある企業の公開情報や評判などを一覧できるサービスなど有用な使い方もあるが、個人のプライバシー侵害やサイバー攻撃の下準備などに悪用されることもある。
(2024.7.27更新)