MDM 【Mobile Device Management】 モバイルデバイス管理

概要

MDM(Mobile Device Management)とは、企業などで社員に支給するスマートフォンなどの携帯情報端末のシステム設定などを統合的・効率的に管理する手法。また、それを実現するソフトウェアや情報システムなどのこと。

MDMでは、社員が使用する端末の設定などを管理部門で一元的に管理し、社の方針に沿ったセキュリティ設定を施したり、使用するソフトウェアの種類やバージョンを揃えたり、利用できる機能に制限を加えたり、勝手に私用のソフトやデータを導入できないようにする。

端末の紛失・盗難時に重要なデータが漏洩したり社内システムに侵入されないよう、遠隔からデータを消去したり(リモートワイプ)、操作できないようロックをかけたり(リモートロック)、一定回数のログイン試行失敗で消去したり(ローカルワイプ)、GPS機能で端末の場所を把握できる製品などもある。

これに対し、携帯端末のアプリケーションを集中的に管理すること、およびそのようなシステムを「MAM」(モバイルアプリケーション管理)、端末で利用するデータや情報を集中的に管理すること、およびそのようなシステムを「MCM」(モバイルコンテンツ管理)という。

また、これらすべてを統合・発展させ、端末のハードウェアやシステム、アプリケーション、データを集中的に管理する手法および制御システムを「EMM」(Enterprise Mobility Management:エンタープライズモビリティ管理)という。

(2024.4.5更新)

他の辞典による解説 (外部サイト)

試験出題履歴

ITパスポート試験 : 令2秋 問76 平30秋 問72
この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
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