ログ 【log】

概要

ログ(log)とは、起こった出来事についての情報などを一定の形式で時系列に記録・蓄積したデータのこと。“log” の原義は船の航海記録(日誌)。

ある機器やソフトウェアシステムについて、その起動や停止、エラー障害の発生、利用者による操作や設定の変更、外部との通信など、稼働中に起こった出来事の内容を日時などとともに時系列に記録したものをログという。稼働状況の確認や集計、不具合の原因調査などのためによく参照される。

システムログ」「エラーログ」「通信ログ」「操作ログ」「アクセスログ」といったように、何を対象にどのような出来事を記録するのかによって様々な種類に分かれる。データ形式は対象や目的により多種多様だが、自動処理しやすいよう各項目をカンマスペース文字などで区切り、各件を改行文字で区切ったテキスト形式がよく用いられる。WebサーバW3C形式のように、システムによっては標準形式が存在する場合もある。

ログは個別のシステムソフトウェアが自身で記録することが多いが、WindowsイベントログのようにオペレーティングシステムOS)に付属する記録システムを通じて一元的に蓄積・管理される場合もある。また、UNIX系OSsyslogのように、ネットワークを通じてコンピュータ間でログを送受信して管理システムに集約する手法が用いられることもある。

システム上の出来事を記録したもの以外にも、コンピュータネットワークを介して複数の人の間で交わされたメッセージの内容を時系列に記録したものをログということがある。電子掲示板BBS)やSNSへの書き込みや、メッセンジャーなどによる利用者間のメッセージのやり取りなどを記録したデータファイルがこれに相当する。

対数

数学では対数logarithm)のことを「ログ」(英語でも“log”)と呼ぶため、プログラミングなどの分野ではこれにならって対数の計算を関数や機能などの名称として “log” が用いられることがある。“logarithm” の省略形であり、時系列の記録を意味する “log” とは同音同綴異義語で直接の関係はない。

(2021.4.15更新)

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この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
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