スケールアップ 【scale up】 垂直スケール / horizontal scaling / 垂直スケーリング
概要
スケールアップ(scale up)とは、コンピュータシステムの性能を増強する手法の一つで、コンピュータの構成部品をより高い性能や容量のものに交換・増設することにより拡張すること。コンピュータ自体を丸ごとより高い性能のものに入れ替える場合もある。メインメモリ(RAM)やストレージ(外部記憶装置)を増設して容量を増やしたり、より大きな容量の製品に入れ替えたり、CPU(マイクロプロセッサ)をより高性能なものに置き換えたりすることにより処理能力の向上を図ることを指す。
一部のデータベース系のシステムなど、機能的に複数台への分散や並列化が難しく、単体のコンピュータの性能がシステム全体の性能を大きく左右するような場合に用いられる性能向上手法である。一般に装置の価格は性能や容量が高いほど価格性能比が悪化していくため、高性能なシステムをスケールアップしていくのは極めて高コストとなる。
一方、コンピュータなどシステムを構成する機器の台数を増やすことにより能力の向上を図ることは「スケールアウト」(scale out)という。並列化や分散化が容易なシステムに適用でき、低コストな機器を多数投入することで安価に性能を向上できるとされる。
(2018.8.9更新)