レジスタードポート 【registered ports】 登録済みポート / ユーザーポート / user ports
概要
レジスタードポート(registered ports)とは、インターネットなどのIP通信でアプリケーションの種類や通信規約(プロトコル)の識別に用いられるポート番号のうち、1024番から49151番までのもの。IANAにより用途の割り当てが行われている。ポート番号とは
インターネットではネットワーク層のプロトコルとしてIP(Internet Protocol)を用いるが、その上位のトランスポート層のプロトコルとしてTCP(Transmission Control Protocol)あるいはUDP(User Datagram Protocol)をよく用いる。
これらは同じ機器(一つのIPアドレス)で複数の異なるアプリケーションが同時に通信したり、異なる通信相手と同時に通信できるよう、データの送受信の窓口となる「ポート」という仕組みを備えている。ポートの識別や指定は0から65535までの整数で行い、これを「ポート番号」という。
ポート番号の範囲と用途
ポート番号のうち、0番から1023番までは歴史的に著名なサービスやプロトコルが利用しており、他の用途で使わないよう予約されている「ウェルノウンポート」(well-known ports)である。これは現在は正式には「システムポート」(system ports)と呼ぶ(が、この呼称はあまり普及していない)。
それより上位の、1024番から49151番までが「レジスタードポート」「登録済みポート」(registered ports)あるいは「ユーザーポート」(user ports)と呼ばれ、インターネット資源の管理団体であるIANA(Internet Assigned Numbers Authority)が用途の受付・登録を行っている。
IANAでは登録を受理したポート番号と用途の一覧を公開しており、登録されたアプリケーションやプロトコル、サービスなどでの利用を推奨しているが、技術的には登録された用途以外に使用することもできる。
49152番以降のポート番号は、特定の用途への割り当てが行われない「動的あるいは私的ポート」(The Dynamic and/or Private Ports)である。特に登録などを申請しない私的な用途や、クライアントがサーバとの通信のために一時的に占有する用途などで使用される。一般には「エフェメラルポート」(ephemeral ports)あるいは「動的ポート」(dynamic ports)と呼ばれることが多い。