BOOTP 【BOOTstrap Protocol】
概要
BOOTP(BOOTstrap Protocol)とは、IPネットワーク上で、コンピュータなどの機器がネットワーク上の管理用の機器から自動的にネットワーク設定を取得するためのプロトコル(通信規約)の一つ。主にコンピュータを起動(bootstrap)してネットワークに接続する際に用いるためにこのように呼ばれる。BOOTPで設定情報を配信する機器やソフトウェアを「BOOTPサーバ」、情報を取得して設定する機器やソフトウェアを「BOOTPクライアント」という。BOOTPサーバには管理者があらかじめ、ネットワークに接続する各機器のMACアドレス(固有の識別情報)と、それらに与えるIPアドレスなど情報の対応表を作成しておく。
BOOTPクライアントはネットワークに接続すると自らのMACアドレスをブロードキャスト(すべての機器に同報送信)し、これを受信したサーバがそのMACアドレスに対応する設定情報を応答する。標準ではサーバはクライアントからの接続をUDP67番ポート(bootps)で、クライアントはサーバから返信をUDP68番ポート(bootpc)で待ち受ける。
1985年にRFC 951として標準化されたプロトコルで、各機器に手作業で入力しなくても自動的にIPアドレスやホスト名、サブネットマスク、使用するDNSサーバのアドレスなどを配信、設定することができる。後にBOOTPを改良、機能追加などを行った「DHCP」(Dynamic Host Configuration Protocol)が制定され、BOOTPに取って代わった。
(2023.4.13更新)