POP3S 【POP3 over SSL/TLS】 POPS
概要
POP3S(POP3 over SSL/TLS)とは、電子メールの受信に用いるプロトコル(通信規約)であるPOP3に、伝送路を暗号化するSSL/TLSを組み合わせたもの。認証情報やメールを暗号によって保護し、安全に送受信することができる。POP3(Post Office Protocol)は電子メールサーバから利用者の電子メールクライアントに受信メールをダウンロードする際に用いられる標準的なプロトコルの一つで、設計が古くそれ自体には通信内容を暗号化する機能がない。
POP3SではPOP3による接続前にサーバとクライアントの間でSSL(Secure Socket Layer)/TLS(Transport Layer Security)による仮想的な通信路を形成する。通常のPOP3接続ではTCPの110番ポートを利用するが、POP3Sでは標準ではTCPの995番ポートを使用する。
これにより、アカウント名やパスワードなどの認証情報、メール本体や添付ファイルなどを暗号化して送受信することができる。通信経路上の機器による送受信情報の「覗き見」によるプライバシーや機密情報の漏洩、認証情報の詐取によるアカウントの乗っ取りなどを防止することができる。
(2020.1.10更新)