162番ポート 【port 162】 ポート162 / UDP162番
概要
162番ポート(port 162)とは、インターネットなどの通信でアプリケーションの種類や通信規約(プロトコル)の識別に用いられるポート番号の一つ。SNMPエージェントがSNMPマネージャに通知を行う「SNMPトラップ」で用いられる。ポート番号とは
インターネットではネットワーク層のプロトコルとしてIP(Internet Protocol)を用いるが、その上位のトランスポート層のプロトコルとしてTCP(Transmission Control Protocol)あるいはUDP(User Datagram Protocol)をよく用いる。
これらは同じ機器(一つのIPアドレス)で複数の異なるアプリケーションが同時に通信したり、異なる通信相手と同時に通信できるよう、データの送受信の窓口となる「ポート」という仕組みを備えている。ポートの識別や指定は0から65535までの整数で行い、これを「ポート番号」という。
162番ポートの用途
162番ポートはそのようなポート番号の一つで、ネットワーク機器などの遠隔管理を行うためのSNMP(Simple Network Management Protocol)において、機器を遠隔から監視・操作する「SNMPマネージャ」と、機器内部で接続を受け付けて状況の報告や機器の制御を行う「SNMPエージェント」の通信に用いられる。
SNMPでは平常時にはマネージャがエージェントのUDP161番ポートに接続して要求を送り、エージェントが返信する「ポーリング」で運用されるが、緊急時にはエージェント側からマネージャのUDP162番ポートに能動的に通知を送信する「SNMPトラップ」という仕組みが用いられる。
この用途はインターネット運用団体のIANAによって「snmptrap」の名称で登録されており、いわゆる「ウェルノウンポート」(現在は正式には「システムポート」)の一つとして定着している。TCPとUDPの両方が割り当てられているが、通常はUDPが用いられる。
(2023.11.1更新)