465番ポート 【port 465】 ポート465 / TCP465番 / UDP465番
概要
465番ポート(port 465)とは、インターネットなどの通信でアプリケーションの種類や通信規約(プロトコル)の識別に用いられるポート番号の一つ。通常はTCPの465番を暗号化で保護された電子メールの送信依頼(SMTPS)のために用いる。インターネットではネットワーク層のプロトコルとしてIP(Internet Protocol)を用いるが、その上位のトランスポート層のプロトコルとしてTCP(Transmission Control Protocol)あるいはUDP(User Datagram Protocol)をよく用いる。
これらは同じ機器(一つのIPアドレス)で複数の異なるアプリケーションが同時に通信したり、異なる通信相手と同時に通信できるよう、データの送受信の窓口となる「ポート」という仕組みを備えている。ポートの識別や指定は0から65535までの整数で行い、これを「ポート番号」という。
465番ポートの用途
465番ポートはそのようなポート番号の一つで、SMTP(Simple Mail Transfer Protocol)というプロトコルでメール送信サーバ(MTA)が電子メールクライアントからのメッセージの送信依頼を受け付けるポートとなっている。この用途はインターネット運用団体のIANAに登録されており、いわゆる「ウェルノウンポート」(現在は正式には「システムポート」)の一つとして定着している。
SMTPはクライアントがサーバに送信依頼をしたり、サーバ間でメッセージを配送するためのプロトコルで、もとはすべての用途に25番ポートを使用していたが、インターネットが普及するに連れ、外部から勝手にサーバに接続してメールを送信する問題が深刻化したため、用途ごとにポート番号を分けるようになった。
現在は一般的に25番ポートはサーバ間の通信のみに使い、通常のSMTPによる送信依頼は587番ポートを、SSL/TLSによる暗号化を併用(SMTPS:SMTP over SSL/TLS)して送信依頼を行なう場合は465番ポートを使う。587番や465番は「サブミッションポート」とも呼ばれ、送信依頼専用であるためSMTP認証(SMTP-AUTH)を導入して送信者の身元確認を行なうことが多い。