22番ポート 【port 22】 ポート22 / TCP22番

概要

22番ポート(port 22)とは、インターネットなどの通信でアプリケーションの種類や通信規約(プロトコル)の識別に用いられるポート番号の一つ。通常はTCPの22番がSSHサーバの接続待ち受け用に用いられる。

ポート番号とは

インターネットではネットワーク層プロトコルとしてIP(Internet Protocol)を用いるが、その上位のトランスポート層プロトコルとしてTCP(Transmission Control Protocol)あるいはUDP(User Datagram Protocol)をよく用いる。

これらは同じ機器(一つのIPアドレス)で複数の異なるアプリケーションが同時に通信したり、異なる通信相手と同時に通信できるよう、データの送受信の窓口となる「ポート」という仕組みを備えている。ポートの識別や指定は0から65535までの整数で行い、これを「ポート番号」という。

22番ポートの用途

22番ポートはそのようなポート番号の一つで、ネットワークを通じて別の機器を遠隔操作するSSHプロトコルが使用する。SSHサーバがクライアントからの接続を待ち、コマンド操作を受け付けたり、処理結果を送信するのに用いられる。

この用途はインターネット運用団体のIANAに登録されており、いわゆる「ウェルノウンポート」(現在は正式には「システムポート」)の一つとして定着している。TCPとUDPの両方が割り当てられているが、SSHでは通常はTCPしか使わない。

LinuxなどのUNIX系OSでは文字の入出力による操作体系(CLI/CUI)が一般的で、SSHはこれをそのまま遠隔操作に利用できる。認証もデータ伝送もすべて暗号化するため、インターネット上で安全に遠隔操作を行う手段としてTelnetやrsh、rexecなどに代わって広く普及している。

22番ポートはサーバをネットワーク経由で遠隔の端末から管理するといった用途に用いられるため、外部からアクセス可能な状態にしておくことが多い。管理状態が不適切なSSHサーバは攻撃者の格好の餌食となるため、22番ポートはサイバー攻撃の標的として狙われることが多い。

(2022.5.16更新)
この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
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