DHCPサーバ 【DHCP server】
DHCP(Dynamic Host Configuration Protocol)というプロトコル(通信手順)を用いて、管理者があらかじめ設定したIPアドレスやDNSサーバのアドレスなどの情報を端末に自動的に送信する。DHCPサーバにアクセスして設定情報を入手する端末やソフトウェアはDHCPクライアントという。
DHCPを利用することにより、端末側で利用者が毎回手動でネットワーク設定を入力しなくても、電源を投入したり物理的に回線を繋ぐだけで即座にネットワークに参加することができる。設定は管理者がサーバ側で一括して行うため、端末の利用者が専門的な知識を身につける必要もない。
企業や官公庁、学校などで同じネットワークに多数の端末を接続する場合も、端末側でDHCPサーバを参照するよう設定しておけば(多くのOSは無設定で最初からこのように動作する)、管理者がサーバ側でクライアントの設定情報を一元的に管理することができる。
DHCPサーバにはルータ(デフォルトゲートウェイ)やDNSサーバのIPアドレス、サブネットマスク、クライアントに割り当ててもよいIPアドレスの範囲などが設定されており、ネットワークに接続したばかりのコンピュータにこれらの情報を提供する。
IPアドレスは指定された範囲内から未割り当てのものを選んで自動的に配布する。接続していたクライアントが通信を切断すると、自動的にアドレスを回収して新たに接続してきた他のクライアントに割り当てる。
企業のネットワークなどではサーバコンピュータが他のネットワーク管理機能などと共にDHCPサーバとして稼動している場合が多く、家庭のインターネット接続環境ではブロードバンドルータなどがDHCPサーバ機能を内蔵している場合が多い。
(2019.6.22更新)