5900番ポート 【port 5900】 ポート5900

概要

5900番ポート(port 5900)とは、インターネットなどの通信アプリケーションの種類や通信規約(プロトコル)の識別に用いられるポート番号の一つ。デスクトップ画面の遠隔操作をうためのRFB(Remote Frame Buffer)プロトコルが用いるポートで、RFBを利用するVNCやApple Remote Desktopなどで用いられる。

ポート番号とは

インターネットではネットワーク層プロトコルとしてIPInternet Protocol)を用いるが、その上位のトランスポート層プロトコルとしてTCPTransmission Control Protocol)あるいはUDPUser Datagram Protocol)をよく用いる。

これらは同じ機器(一つのIPアドレス)で複数の異なるアプリケーションが同時に通信したり、異なる通信相手と同時に通信できるよう、データの送受信の窓口となる「ポート」という仕組みを備えている。ポートの識別や指定は0から65535までの整数でい、これを「ポート番号」という。

5900番ポートの用途

5900番ポートはそのようなポート番号の一つで、コンピュータの操作画面をネットワークを通じてリアルタイムに別の端末に転送するRFB(Remote Frame Buffer)プロトコルが使用する。操作を受け付ける側(サーバ)のコンピュータが接続を操作する側(クライアント)からの接続を待ち受けるのに用いられる。

この用途はインターネット運用団体のIANAによって「RFB」の名称で登録されており、いわゆる「レジスタードポート」(登録済みポート/ユーザーポート)の一つとして定着している。RFC 6143などRFBの規格書にも定められており、TCPUDPの両方が登録されている。

RFBを応用したシステムには「VNC」(Virtual Network Computing)や米アップルApple)社の「Apple Remote Desktop」などがある。RFBでは他にクライアント側の待ち受けポートとして5500番ポートが、HTTP接続用に5800番ポートが使われることもある。

(2024.3.19更新)
この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
1997年8月より「IT用語辞典 e-Words」を執筆・編集しています。累計公開記事数は1万ページ以上、累計サイト訪問者数は1億人以上です。学術論文や官公庁の資料などへも多数の記事が引用・参照されています。
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