PASVモード 【passive mode】 パッシブモード / Passiveモード / パッシブFTP

概要

PASVモード(passive mode)とは、ファイル転送に使うプロトコルであるFTPで利用される通信モードの一つで、データ転送のためのコネクションをクライアント側から発信する方式。

通常のFTP接続(アクティブモード)では、クライアントからサーバへ制御用の接続(コネクション)を確立した後、サーバからクライアントへデータ転送用のコネクションを確立し、これを用いてファイルの送受信を行う。この方式だとクライアントがファイアウォールの内側にあったり、プライベートIPアドレスしか持たない場合など、外部から接続要求を行えない環境では通信することができない。

PASVモードでは制御用のコネクションを確立後、「PASV」コマンドでパッシブモードへの変更を宣言し、もう一度クライアントからサーバへコネクションを確立してデータ送受信に用いる。接続要求が常にクライアントからサーバへ向かって行われるため、外部から接続を開始できない環境のクライアントでもFTPによる通信が可能となる。

(2019.1.3更新)

他の辞典による解説 (外部サイト)

この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
1997年8月より「IT用語辞典 e-Words」を執筆・編集しています。累計公開記事数は1万ページ以上、累計サイト訪問者数は1億人以上です。学術論文や官公庁の資料などへも多数の記事が引用・参照されています。