読み方 : パッシブモード
PASVモード【passive mode】パッシブモード
別名 :Passiveモード/パッシブFTP
概要

FTP(File Transfer Protocol)はIPネットワーク上でクライアントとサーバの間でファイル転送を行うためのプロトコルで、制御用とデータ用の二つの接続(コネクション)を使い分ける。制御用コネクションはクライアントからサーバへ接続してコマンドのやり取りに用い、データ用コネクションはファイルの送受信やディレクトリ一覧の取得に用いる。
FTPが本来想定している動作モードであるアクティブモードでは、このデータ用コネクションをサーバ側からクライアント側へ向けて確立する。しかし、クライアントがファイアウォールやNATルータの内側にある場合、外部からの着信接続が遮断されることが多く、サーバ側から接続することができない。
PASVモードではこの問題を回避する。クライアントからサーバへPASVコマンドを送ると、サーバはデータ接続の受け口となるIPアドレスとポート番号を返す。クライアントはそのアドレスとポートへ自ら接続しにいくため、制御用・データ用のいずれも「クライアントからサーバへ」という方向で接続が行われる。ファイアウォールやNATは一般に外向きの通信を許可しているため、クライアント側で特別なポート開放を行わなくても接続できる。
サーバ側では、PASVモード用に使用するポート範囲をあらかじめ定め、そのポートへの外部からの着信をファイアウォール等で許可しておく必要がある。多くのFTPクライアントソフトはPASVモードを既定の接続方式として採用しており、利用者が意識して切り替える場面は少ない。なお、PASVモードをIPv6に対応させた拡張方式として「EPSVモード」も存在し、近年のFTPソフトではEPSVが優先される場合もある。
(2026.6.2更新)