読み方 : リセットパケット

RSTパケット 【reset packet】 RST packet

概要

RSTパケット(reset packet)とは、TCPで接続を中断・拒否する際に送られるパケット。TCPヘッダの制御フラグでRSTフィールド(RSTフラグ)が1にセットされたパケットのこと。接続要求を拒絶したり、確立された接続を一方的に切断する際に送られる。

解説 インターネットなどのIPネットワーク上ではトランスポート層のプロトコルとして信頼性の高いTCPTransmission Control Protocol)が非常によく用いられる。RSTパケットはクライアントあるいはサーバがTCP通信の終了を一方的に相手方に通知するときに送信する。

通常は、何らかの異常を検知して通信を即座に終わらせたいときに使う。サーバが処理能力を超えてしまい新たな接続を受け入れられないときや、通信状態が悪くパケットの送信順の整合性が著しく乱れてしまった場合などに用いられる。

また、サーバ上の接続を受け付けていないポートへアクセスがあったときに接続を拒否したり、経路途上のファイアウォールなどが不審な通信を拒絶する場合にも送られることがある。RSTパケットでは切断理由は通知されないため、切断された側は接続できない原因を知ることはできない。

一方、正常にデータの送受信が終わり、相手方に通信の終了を提案する場合は「FINパケット」を用いる。一方的に送りつけて相手からの応答を受け付けないRSTパケットとは異なり、相手から終了確認の応答を受け取ってから通信を終了する。

(2025.8.29更新)