995番ポート 【port 995】 ポート995 / TCP995番 / UDP995番

概要

995番ポート(port 995)とは、インターネットなどの通信アプリケーションの種類や通信規約(プロトコル)の識別に用いられるポート番号の一つ。通常はTCPの995番を電子メール受信サーバPOP3S電子メールクライアントに受信メールを配送するために用いる。

ポート番号とは

インターネットではネットワーク層プロトコルとしてIPInternet Protocol)を用いるが、その上位のトランスポート層プロトコルとしてTCPTransmission Control Protocol)あるいはUDPUser Datagram Protocol)をよく用いる。

これらは同じ機器(一つのIPアドレス)で複数の異なるアプリケーションが同時に通信したり、異なる通信相手と同時に通信できるよう、データの送受信の窓口となる「ポート」という仕組みを備えている。ポートの識別や指定は0から65535までの整数でい、これを「ポート番号」という。

995番ポートの用途

995番ポートはそのようなポート番号の一つで、受信メールサーバ(MRA:Mail Retrieval Agent)とメールクライアントTLSTransport Layer Security/旧SSL)によって暗号化されたPOP3通信POP3SPOP3 over SSL/TLS)をなう際の標準のポートとなっている。

この用途はインターネット運用団体のIANAに登録されており、いわゆる「ウェルノウンポート」(現在は正式には「システムポート」)の一つとして定着している。UDPTCP共にPOP3S用に予約されているが、通常使われるのはTCPである。

なお、SSL/TLSによる暗号化わず、直にPOP3通信う場合は110番ポートを、メール受信にPOP3ではなくIMAP4を用いる場合は143番ポート暗号化されたIMAPS993番ポート)を利用するのが標準となっている。

(2022.3.2更新)
この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
1997年8月より「IT用語辞典 e-Words」を執筆・編集しています。累計公開記事数は1万ページ以上、累計サイト訪問者数は1億人以上です。学術論文や官公庁の資料などへも多数の記事が引用・参照されています。
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