IRC 【Internet Relay Chat】
概要
IRC(Internet Relay Chat)とは、インターネットを通じて複数の利用者がリアルタイムに文字メッセージを交換することができるチャットシステム。また、そのためのプロトコル(通信規約)。インターネット上の複数のIRCサーバがネットワークを形成し、利用者は専用のクライアントソフト(IRCクライアント)でそのうちにいずれかに接続する。同じサーバに接続した他の利用者と会話できるほか、メッセージは同じネットワークに所属するサーバ間をバケツリレー式に運ばれるため、他のサーバに接続した利用者とも会話できる。
IRCネットワーク上では利用者が任意に作成することができる「チャンネル」と呼ばれるグループがあり、部屋に例えられることが多い。最初にチャンネルを作成した利用者が管理者となり、同じチャンネルに参加している利用者同士で会話できる。各利用者は固有のニックネームで識別され、ネットワーク上で他の利用者と重複するニックネームを名乗ることはできない。
1980年代後半頃から原型となるシステムが使われ始め、1993年にIETFによりIRCプロトコルがRFC 1459として標準化された。仕様が公開されているため様々な環境向けに多様な対応ソフトウェアが開発・公開された。インターネットの普及とともに企業などの提供するインスタントメッセージングサービス(メッセンジャー)やチャットサービスなどに取って代わられ、次第に利用されなくなっていった。
(2024.1.13更新)