PPTP 【Point-to-Point Tunneling Protocol】

概要

PPTP(Point-to-Point Tunneling Protocol)とは、TCP/IPネットワーク上のある機器から任意のアドレスの別の機器まで仮想的な伝送路を構築し、データを送受信するためのプロトコル(通信規約)。インターネットなど信用できない経路を通るネットワーク上で保護された抜け道(トンネル)を作り出し、VPN(仮想専用ネットワーク)を構築するのに用いられる。

リンク層プロトコルであるPPPPoint-to-Point Protocol)のフレームGREGeneric Routing Encapsulation)によりカプセル化することでIPネットワーク上を通過できるようにしたもので、米マイクロソフトMicrosoft)社の提案を元に1999年にIETFによりRFC 2637として標準化された。

PPTP自体の仕様には認証暗号化の方法は定められていないが、同社がWindows実装したソフトウェアの仕様により、MS-CHAP/MS-CHAPv2による認証と、MPPE(Microsoft Point-to-Point Encryption)による暗号化暗号アルゴリズムRC4)を併用することが多い。鍵長は40ビット、56ビット、128ビットから選択でき、当初は米政府の規制により米国外では40ビット鍵しか利用できなかった。

(2018.5.18更新)

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