9100番ポート 【Port 9100】 ポート9100 / TCP9100番

概要

9100番ポート(Port 9100)とは、インターネットなどの通信アプリケーションの種類や通信規約(プロトコル)の識別に用いられるポート番号の一つ。ネットワークに接続されたプリンタRAWプロトコルなどで印刷を依頼する際、プリンタ側の待ち受けポートとして用いられる。

ポート番号とは

インターネットではネットワーク層プロトコルとしてIPInternet Protocol)を用いるが、その上位のトランスポート層プロトコルとしてTCPTransmission Control Protocol)あるいはUDPUser Datagram Protocol)をよく用いる。

これらは同じ機器(一つのIPアドレス)で複数の異なるアプリケーションが同時に通信したり、異なる通信相手と同時に通信できるよう、データの送受信の窓口となる「ポート」という仕組みを備えている。ポートの識別や指定は0から65535までの整数でい、これを「ポート番号」という。

9100番ポートの用途

9100番ポートはそのようなポート番号の一つで、コンピュータネットワークプリンタIPネットワーク上で通信するためのRAWプロトコルなどで利用される。プリンタは9100番ポートで接続を待ち受け、コンピュータ側のプリンタドライバと制御情報の交換や印刷データの送受信などをう。

この用途はインターネット運用団体のIANAに「PDL Data Streaming Port」の名称で登録されており、いわゆる「レジスタードポート」(登録済みポート/ユーザーポート)の一つとして定着している。TCPUDPも登録されているが、通常はTCPが用いられる。

Windowsの設定では、プリンタの接続先として「標準TCP/IPポートモニタ」(Standard TCP/IP Port)を指定し、プロトコルに「RAW」を選択すると9100番ポートへの接続が試みられる。有力なネットワークプリンタの制御用プロトコルには「LPR」もあるが、こちらは標準では515番ポートを用いる。

(2023.8.13更新)
この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
1997年8月より「IT用語辞典 e-Words」を執筆・編集しています。累計公開記事数は1万ページ以上、累計サイト訪問者数は1億人以上です。学術論文や官公庁の資料などへも多数の記事が引用・参照されています。
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