ICP 【Internet Cache Protocol】

概要

ICP(Internet Cache Protocol)とは、プロキシサーバなどWebコンテンツキャッシュ機能を持つサーバ間で問い合わせをうためのプロトコル(通信規約)。階層化された複数のキャッシュサーバ間で特定のURLに対応するコンテンツの有無を問い合わせるためのもので、デフォルトではUDPポート3130番を用いて通信する。

キャッシュサーバは外部のWebサーバコンテンツのコピーを保存し、クライアントからアクセス要求があるとオリジナルのサーバに代わって自らのコピーを提供してサーバの負荷を軽減する。

ICPは要求されたURLに対応するコンテンツを持っていないキャッシュサーバが、あらかじめ登録された自ネットワーク内の他のキャッシュサーバへ当該コンテンツの有無を問い合わせるのに利用される。キャッシュサーバは階層構造で管理され、子サーバは親サーバへ問い合わせをう。

ICPによってそのコンテンツを持つサーバが見つかると、HTTPなどでアクセスしてそのコンテンツを取り寄せ、自らのキャッシュに登録する。これにより、一台のキャッシュサーバがオリジナルのサーバからコンテンツを取得するだけで、他のキャッシュサーバはその複製を得ることができる。

ICPの最初の仕様は1995年に策定され、1997年にIETFによってバージョン2がRFC 2186として標準化された。キャッシュサーバの階層的な管理についてはRFC 2187として標準化されている。後継として「HTCP」(Hypertext Caching Protocol)が提案されたが標準化には至っていない。

(2024.2.1更新)

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この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
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