IPsec VPN 【IPsec Virtual Private Network】
概要
IPsec VPN(IPsec Virtual Private Network)とは、遠隔地間でネットワークを一つに連結するVPN(Virtual Private Network)のうち、IPsecを用いるもの。ネットワーク層のプロトコルであるIP(Internet Protocol)の段階で暗号化を行う方式で、インターネットを通じて拠点間接続を行うインターネットVPNやリモートアクセスで用いられる。各拠点の広域回線網との端点にIPsecゲートウェイを設置し、LAN内を流れるIPパケットを暗号化して拠点間で送受信する。各ネットワークはIPレベルで透過的に接続されているため、トランスポート層(TCP/UDP)より上のプロトコルやソフトウェアは特別な対応をする必要がない。
L2TPなどに比べIPsec自体が暗号化の仕組みを持つため、インターネットなどを経由する際に別途暗号化を行う必要がない。SSL-VPNに比べると様々なプロトコルから透過的に利用できる点が優れている。ただし、途中にアドレス変換(NAT)やポート変換(NAPT)を行う機器(家庭用ブロードバンドルータなど)がある場合には使用できないため、実用上はリモートアクセスより拠点間接続に適している。
(2020.2.5更新)
関連用語
他の辞典による解説 (外部サイト)
この記事を参照している文書など (外部サイト)
- 国立長寿医療研究センター「認知症の医療介護連携、情報共有ツールの開発に関する調査研究事業 報告書
」(PDFファイル)にて引用 (2016年3月)