23番ポート 【port 23】 ポート23 / TCP23番
概要
23番ポート(port 23)とは、インターネットなどの通信でアプリケーションの種類や通信規約(プロトコル)の識別に用いられるポート番号の一つ。通常はTCPの23番がTelnetサーバの接続待ち受け用に用いられる。ポート番号とは
インターネットではネットワーク層のプロトコルとしてIP(Internet Protocol)を用いるが、その上位のトランスポート層のプロトコルとしてTCP(Transmission Control Protocol)あるいはUDP(User Datagram Protocol)をよく用いる。
これらは同じ機器(一つのIPアドレス)で複数の異なるアプリケーションが同時に通信したり、異なる通信相手と同時に通信できるよう、データの送受信の窓口となる「ポート」という仕組みを備えている。ポートの識別や指定は0から65535までの整数で行い、これを「ポート番号」という。
23番ポートの用途
23番ポートはそのようなポート番号の一つで、ネットワークを通じて別の機器を遠隔操作するTelnetプロトコルが使用する。Telnetサーバがクライアントからの接続を待ち、コマンド操作を受け付けたり、処理結果を送信するのに用いられる。
この用途はインターネット運用団体のIANAに登録されており、いわゆる「ウェルノウンポート」(現在は正式には「システムポート」)の一つとして定着している。TCPの23番のみ予約されており、UDPの23番は特に標準の用途は決まっていない。
LinuxなどのUNIX系OSでは文字の入出力による操作体系(CLI/CUI)が一般的で、Telnetはこれをそのまま遠隔操作に利用できるため古くから広く用いられてきた。認証やデータ伝送を暗号化する仕組みが無いなど仕様が古く、現代のインターネットで安全に利用することは難しいため、コンピュータで利用される機会は減っている。
しかし、仕様が簡便で手軽に実装でき、既存の対応ソフトウェアも豊富なことから、プライベートネットワーク内で使用する前提でネットワーク機器や監視カメラ、IoT機器などの遠隔管理用に現在でも採用されることがある。これらの機器が不完全な設定のまま誤ってインターネットからアクセスできる場所に接続されることがあるため、23番ポートはしばしばサイバー攻撃の標的となっている。