読み方:プロトコルばんごう
プロトコル番号 【protocol number】
概要
プロトコル番号(protocol number)とは、IPで通信する際に、上位層のプロトコルがなんであるかを識別するための番号。IPデータグラムのヘッダ部に8ビットの値として記載されるもので、0から255までのいずれかとなる。IP(Internet Protocol)の送受信単位であるIPデータグラムには、UDPやTCPなど、一段階上位のトランスポート層のプロトコルで定義された送受信単位が積載されている。IPデータグラムがトランスポート層のどのプロトコルのデータを運んでいるのかを示すのがプロトコル番号である。
IPv4ではIPヘッダの “Protocol” フィールドに、IPv6ではIPヘッダの “Next Header” フィールド(拡張ヘッダを使わない場合)に記載されている。両者とも同じ番号体系を使い、番号とプロトコルの対応関係はICANNが標準を定めて公開している。
主要なプロトコルとしては、「1」がICMP(Internet Control Message Protocol)、「2」がIGMP(Internet Group Management Protocol)、「4」がIP(IP上でIPデータグラムをカプセル化)、「6」がTCP(Transmission Control Protocol)、「8」がEGP(Exterior Gateway Protocol)、「9」がIGP(Interior Gateway Protocol)、「17」がUDP(User Datagram Protocol)、「41」がIPv6(カプセル化)などとなっている。
143から252までは未割り当て、253と254は実験やテスト用となっており、255は予約されている。99番の任意の暗号化スキーム用などのように、用途が決まっていて個別のプロトコルが定められていない番号もある。一般的な通信では「1」(ICMP)、「6」(TCP)、「17」(UDP)がほとんどとなる。
(2025.8.20更新)