SYN/ACKパケット 【SYN/ACK packet】

概要

SYN/ACKパケット(SYN/ACK packet)とは、TCPで接続を確立する際にサーバからの応答に用いられるパケットで、SYNフィールドACKフィールドが両方「1」にセットされたもの。

インターネットなどのIPネットワーク上ではトランスポート層プロトコルとして信頼性の高いTCPTransmission Control Protocol)が非常によく用いられる。TCPでは接続を確立する際に「スリーウェイハンドシェイク」(3-way handshaking)という3段階の手順を用いる。

まず、クライアントからサーバに接続の開始を要求するSYNパケットを送信する。これはTCPヘッダの制御フラグSYNフィールドSYNフラグ)が「1」にセットされたパケットである。サーバがこれに応じる場合はSYNACKフィールドACKフラグ)が両方「1」であるSYN/ACKパケットを返す。

SYNパケットにはシーケンス番号が記載されているため、SYN/ACKパケットには受け取ったシーケンス番号と、これに1を加えたACK番号確認応答番号)を記載する。最後にクライアントからACKフィールドを「1」にしたACKパケットを送って接続が確立される。

DDoS攻撃の手法の一つに、接続元を標的のIPアドレスに設定したSYNパケットを大量にばらまき、これを受信したコンピュータから標的に向けて大量のSYN/ACKパケットが集中することで処理や通信を麻痺させる「SYN/ACKリフレクション攻撃」がある。

(2023.4.30更新)
この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
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