389番ポート 【port 389】 ポート389 / TCP389番 / UDP389番
概要
389番ポート(port 389)とは、インターネットなどの通信でアプリケーションの種類や通信規約(プロトコル)の識別に用いられるポート番号の一つ。LDAP(Lightweight Directory Access Protocol)というプロトコルでディレクトリサービスを利用するために用いられる。ポート番号とは
インターネットではネットワーク層のプロトコルとしてIP(Internet Protocol)を用いるが、その上位のトランスポート層のプロトコルとしてTCP(Transmission Control Protocol)あるいはUDP(User Datagram Protocol)をよく用いる。
これらは同じ機器(一つのIPアドレス)で複数の異なるアプリケーションが同時に通信したり、異なる通信相手と同時に通信できるよう、データの送受信の窓口となる「ポート」という仕組みを備えている。ポートの識別や指定は0から65535までの整数で行い、これを「ポート番号」という。
389番ポートの用途
389番ポートはそのようなポート番号の一つで、ネットワーク上の資源に関する情報をサーバで一元管理するディレクトリサービスで用いられる。クライアントとサーバのやり取りに「LDAP」というプロトコルがよく用いられるが、LDAPサーバは389番ポートでLDAPクライアントからの接続を待ち受ける。
この用途はインターネット運用団体のIANAに登録されており、登録済みポート(registered ports)の一つとして定着している。TCPもUDPも登録されており、どちらも用いられる。UDP版のLDAPは「CLDAP」(Connectionless LDAP)と呼ばれることもある。
LDAPはそれ自体には暗号化の仕組みがないため、安全が確保されていない経路で通信する際にはSSL/TLSで通信全体を暗号化する「LDAPS」(LDAP over SSL/TLS)が用いられることがある。その場合は389番ポートではなく636番ポートを使うのが標準となっている。
(2023.5.10更新)